ドイツメーカーは不正燃費問題発覚後、踵を返すようにカーボンニュートラル(脱炭素)を唱え始めましたね。
世の中を欺いて、散々公害エンジンを推奨、販売しておきながらウソがバレた途端に、「脱炭素です」とか、ホント、どの口が言う?って感じ。
でも、現実はそんなに甘くはないですよね。「全車EVにシフトだ!」なんて公言しても、開発にも、普及にも時間がかかるんで、急なEV化は非現実的。そんな過渡期の今、 欧州メーカーにとって低燃費・低公害の日本車は脅威となり、ドイツメーカーは焦り始めたのであります。
そこで、ドイツ勢を中心としたEU連合はどうしたか。「カーボンプライシング」という、日本車締め出し戦略をひねり出してきたんです。これは、部品にまで脱炭素を求めて、達成できないメーカーにはペナルティーとして排出権の購入を迫るという、姑息なやり方。その間に、EU連合は日本やアジア勢に比べ、遅れているバッテリーなどの開発を進め、自分達の産業や雇用は守ろうという魂胆。
EU勢が自国に有利になるように恣意的にルールを決めているという事実がある中で、その政治的な意図にも気付かずに、我が国のおバカな政治家達が、右にならえでEV化シフトを推奨しているとすれば、これはもう「お粗末」としか言いようがありません。
長らく欧州車を乗り継いできた私ですが、流石に日本の自動車産業イジメとも言えるこの状況に「日本メーカー頑張れ!日本車がんばれ!」とエールを送りたくなったのであります。
という訳で、気になる国産2モデルに試乗してきました。
カーボンなんちゃらのウンチクは、試乗する理由が欲しかっただけです、ゴメンナサイ。
では早速、先ずは1台目。
エクステリアも
インテリアも
日産どうしちゃったの?っていうくらい、デザインが洗練されてました。何だか日産ぽくない。あ、褒めてます。
走り出して最初に感じたのは、コンパクトカーらしからぬ、乗り心地の良さと静粛性。フロントドアには、ノートには非装着のプレミアムクラスでしか使わない遮音フィルムが入ったドアラミネートガラスを採用してるそうな。ファミリーユースのクルマとしては、トータルバランスも高く、現時点の商品力では間違いなく、このクラスでTOP1、2を争える競争力の高いモデルなんじゃあないでしょうか。
気になるモーターの加速は如何なものか。助手席のセールスに断りを入れて、法定速度までフルスロットル。瞬時にピークまで立ち上がるモーターのトルク特性は噂通り、強烈なものでした。シグナルダッシュの加速は、2000ccクラスのスポーツカーと同等か、それ以上でしょう。
試乗時のオーラの価格帯は261万300円~295万7900円。お手頃価格でこの造り込みは素直にスゴイと思いました。以前、日産の関係者からコンパクトカーの1台当たりの利益率はとても低いと聞いておりましたので、「これで儲け出てるの?」って心配になっちゃう程、完成度の高い、良くできたクルマでありました。
だがしかし、私はクルマオタク野郎エンスージアスト。移動手段として、この上なく快適なオーラの様なクルマよりも、ハンドリングが楽しく、所有する喜びのあるクルマが好みなんで、選択肢からは外れそう。但し、身銭ではなく、家計からクルマ購入費が捻出されるのなら、ドストライクで購入の対象です。お財布に優しい、コスパに優れる1台という理由から。
では、次のクルマいってみましょう。
次はズームズームなこちらのメーカーの、
このクルマ。
ロー・アンド・ワイドで、キャラクターラインを極力少なくした特徴的なスタイリングが、デビュー当時から気になってました。タイヤとホイールハウスの隙間も広過ぎず良い感じ。クルマ好きのツボをしっかり抑えていますねぇ、さすがマツダって感じ♪
基本的に、4ドアならセダンが好みなんですが、このクルマだったら迷わず、このファストバックを選びます。斜め後ろからのこのスタイル、惚れました。
試乗スタート地点まで、セールスが運転するというんで、パッセンジャーシートへ乗り込みます。
ダッシュボード上端(フロントウィンドウ下端)が私のクルマ(1シリ F20)よりもかなり高く感じましたが、ネガにはならず、逆にタイト過ぎない左右空間の広さが心地良し。なんか良いものに包まれてる感がハンパない、イイじゃんコレ!
で、ドライバーズシートに座って試乗開始。4WD仕様なんで重さが気になるかと思いきや、さにあらず。4駆仕様とはいえ、普段はFFのパートタイムとの説明を聞き、妙に納得。
走り始めて最初に感じたのは、ドライビングプレジャー。もう、駆動方式は関係ないですね。どこまでも運転して行きたいと思えるクルマでした。居住性等、トータルバランスに優れるクルマは数あれど、コーナーをクリアしていく毎に、喜びを覚えるクルマというのは、特にこのクラスでは希少なのではないでしょうか。
セールスに断りをいれ、こちらもアクセルを踏み込みます。車内に響き渡る勇ましいエンジンサウンドが更に高揚感を高め、とっても気持ちイイ。速度をのせて(あくまで法も法定速度内です)RのきついS字カーブに突っ込む進入するも、まるでミズスマシの様にサッ、サッ、とクリアしていきます。もう、リア、トーションビームでいいや。
気付けば、写真を撮るのも忘れて夢中で試乗しちゃってました。上の写真は試乗後の後席から。デザインもシンプルで、好感が持てます。
という訳で、日本車くくりで選ぶなら、マツダ3は十分に次期車候補になり得るクルマでした。改めて自分は操る感覚が好きなんだと、再発見した貴重な試乗となりました。
マツダなら子供たちが巣立った後に、ロードスターもいいなぁ・・・なんて、妄想をしながら帰途についた次第です。
それではまた(笑)