新型1シリーズF40(以下、新型)の長距離試乗を終え、とっても好印象を持ったことはお伝えした通りです。
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さて、一週間借りた代車を返却し、いざ愛車の旧型1シリーズF20(以下、旧型)に乗り、ディーラーを後にした直後に「新型と全く違う」と感じたことが2つありました。
それは何か?
まずは、FRの旧型はエンジンパワーがミッションを経て後輪まで、スムーズにつながるシームレス感が半端ないことを再認識させられました。このFRへのこだわりと醍醐味が、BMWを現在のブランドに成らしめたと言っても過言ではないでしょう。
FFとなった新型も素晴らしいパッケージングで十分に魅力的なクルマだった訳なんですが、直後に乗り比べると、しっとりとした乗り味の旧型に対し、新型は正直少し落ち着きのなさを感じちゃいました。
あ、これはあくまで、走り味を比べての感想です。繰り返しますが、新型も十分に魅力的ですし、ユーティリティを重視される方ならむしろ新型でしょう。
そしてもう一つ、とても違うと感じたのがエンジン音。新旧共に同じ1.5リッター3気筒ターボエンジンながら、新型はスポーティなサウンドが積極的に室内に聴こえてきたのに対し、旧型はそれほどエンジン音が主張しません。
これはあくまでも私の仮説ですが、旧型は同じセグメントの他社のライバルに対し、「BMWならではの、このクラス唯一のFR」という点が、大きなセールスポイントになっていたことは、否定できないと思います。
一方で新型は、そのセールスポイントであったFRを廃し、FF化へ。ユーティリティにおいては、他社同一セグメントに肩を並べられはしたものの、それだけでは「じゃ、BMWじゃなくてもよくね?」とお客さんは他のメーカーに流れてしまう。
BMWはそれを阻止するべく、FFでも走りの楽しさを前面に押し出す「演出」を必死に考えたんじゃないでしょうか。新型の積極的に聞かせるスポーティなエンジンサウンドもその「演出」の内の一つのように感じた次第です。
今回の試乗を通じて、私的にはFF化した新型も十分にBMWを感じることができました。
ですから、もしこのセグメントの他メーカーをご検討中でしたら、ぜひ一度、試乗してみて下さい。
運転する楽しさはライバルのFF車の中では、間違いなく一歩抜きんでていると思いますので。
それではまた。